木槿・晩夏など

木槿


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花木槿まんじりともせぬ家影に



花木槿隣家の親子喧嘩かな



花木槿腑に落ちるよに朝になる



ごくたまに恋の亡霊花木槿



花木槿バレエ教室終わる頃

近所のビルの2階にバレエ教室があり、教室が終わると、小学生くらいの女の子達が、ガヤガヤと階段を降りてる。

何と言っても可愛いのは、あのお団子にまとめたシンプルな髪形だ。女の子達の項はまだか細くて、だからこそあのお団子ののっかった頭が
いっそう可憐に見えるのだ。

息子がまだ小さい頃、2歳半から3歳くらいだっただろうか。
姪っ子のバレエの発表会に、連れて行ったことがある。

至近距離でバレエというものを見たのは私も初めてだったのだが、とても驚いたのは、バレエというのは、実は舞台では大変
大きな音をたてる踊りである、ということだった。

遠目に見れば、いかにも軽々と蝶々だの妖精でもあるかのような、優雅な舞踏であるが、そばで見ていると、その跳躍のたびに、ドン、ドン、ドスン、ドスンと、大変な音がする。

考えてみれば、何の不思議もない。
小学生といったって、小さい子から大きい子まで様々だが、20キロ、30キロだのの女の子達が、ぴょんぴょん、とんだり跳ねたりするのだから、あれくらいの音はして当たり前なのだろう。

しかしそれまでの私の経験からしてみれば、テレビや遠目の舞台でしか見たことがなかったので、バレエというものは、人間が踊っていたとしても、ティンカーベルだの、幽霊だの、蝶々だの類の、およそ重さという概念から遠く隔たっている、重力に反した踊り、そんな風に思えていたのだ。
また、そう見えてこそ、バレエという典雅な舞踏の本領を発揮している、ということなのだろうが。

それがドン、ドン、ドスン、ドスン、だったので、ちょっとしたカルチャー・ショックだった。

息子は成り行きで連れて行かざるを得なかったのだが、男の子なので、別段面白がらないだろうと思っていたのだが、帰宅してから、何か妙なことを始めた。

足をぴんと伸ばすののだ。

そして「アンヨ、ピン、アンヨ、ピン」などと言い出した。

うーん、やはり非日常的な人間の動きというものは、子供には特に、なんであれ面白いものに違いないのだろう。
暫くの間、我が家では「アンヨ、ピーン」がちょっとしたブームになっていたのだった。











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晩夏・その他


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暦の上では8月立秋以後は秋ですが、実際には、「晩夏」という季語が実感としてぴったりくると思います。
あまり実生活からかけ離れて俳句を作るのはつまらないので、私は8月には、夏の季語と初秋の季語を混ぜることが多いです


少女の声集まり遠のき晩夏光



断捨離の本読みふける晩夏かな



食べて洗ってまた食べて晩夏かな



落蝉はまだあの空を抱いている

蝉の一生は切ない。土の中で、例えば油蝉の場合は6年もの間幼虫で、いわば下積み生活だ。
天敵も多く、土の中で死んでしまうものもたくさんいる。
やっと外界へ出てきて、成虫となった後も、蝉自信は攻撃をしないので、
色々な生物に襲われやすく、とても過酷な一生なのだという。

外の世界へ出てきてからは、1週間というのは俗説で、1か月から1か月半くらいの命だとのこと。

しかし蝉は蝉で本能に忠実に生きているだけだから、「下済み生活、つらいネッ、
とか、「なんて過酷で、切ない運命」なんて思ってもいないのだろう。

必死で危険をよけながらも、本能にしたがって、鳴いて、鳴いて、子孫を増やして、そして天寿を全うして、落ち蝉となる。

私が蝉の声に魅かれるのは、蝉と蝉の存在との間に、一分の隙も無いということを感じさせられるからだ。
ただ一心に鳴くことに埋没している。
自分を顧みたり、反省したり、行く末を色々シュミレーションしたりなんてことはせず、ただその時を生きること、鳴くことと一体になっている、そういう原始的な状態に、懐かしさや羨ましさを感じるからなのだ。

ふと思った。人間は、何故音楽というものを必要とするのだろうか。
端的に言って、やはり蝉のように、原始的に自分の存在と一体になって、鳴きたいだけなのではないだろうか。

歌というのも、もとはと言えばそんな動物的な素直な本能が複雑になっただけのものなのかもしれない。
そして声には自信がない、なんて手合いが、実に様々な楽器を考案したのかもしれない。


しかし落ち蝉はやはり切ない。

落ち蝉はきっと空を抱いている。




盆の月カーブミラーに歪みをり



夏草に野蛮な私が隠れてる



赤カンナ髪結い上げてひと夏を



振り向けば誰も居ぬ道涼しさよ



凌霄花の風のふところ知っている



傾けて鳥を見ている秋日傘









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いつもご訪問頂きありがとうございます。 「俳句とエッセイ時々音楽」のブログ名を、「A Cup of俳句」に改名させていただきます。宜しくお願いいたします。

プロフィール

ネコヤナギ

Author:ネコヤナギ
俳句は一行詩。コンパクトな宇宙です。それと日々出会う物・事を気ままに綴り、ジャンルにこだわらない音楽のことも少し。俳句は1994年から書き溜めていたものを2017年1月から遡ってまとめました。
50代後半、双子座・A型・主婦兼グラフィックデザイナー。在宅ワーカーです。
趣味は俳句・デザイン・音楽・手織り。最近ホロスコープの奈落に足を突っ込んでいます。

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