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折々のうた 2017/4

大岡信さんのご冥福をお祈りします。
5日のブログでチラリと大岡さんの事書いたのですが、同日に亡くなられたとのこと。

「折々のうた」は素晴らしいお仕事だったと思う。
私は、朝日新聞のコラムの方は読んでいなかったが、書籍にまとめられている方を読んだ。
昔、俳句や短歌が好きだった祖母に、誕生日やクリスマスに、本を贈ったりしていた。
「折々のうた」はそもそも祖母にプレゼントしたものだった。
物が無い時代に暮らした世代なので、美しい装丁の本を、「読むのが勿体ないねえ」などと言っていたのを懐かしく思い出す。
時々そういう本を自分も借りて読んでいるうちに、こちらの方が深みにはまってしまったのだが。

「折々のうた」を適当に、「ぱっ」と広げて、そこから暫く気のすむところまで、読む。
そして本を閉じた後には、決まってとても肉厚な、豊かな気持ちになるのだった。
普段ぼんやりと、不確かにしか見えないものが、突然視力が良くなり、はっきりとその輪郭が浮かび上がるような、そんな気持ちがしたものだ。

新聞で一日ひとつ、納得、と言う感じで読むのもいいけれど、書籍にまとまると、また違った面白さがあった。
様々な時代の、様々な人々の、様々な形式の詩歌。
アトランダムな、断片的な、しかし鮮烈な、そして時代は違っても、あまり変わり映えのしない、人というものの心の足跡。
そういうものが万華鏡のように詰まっていた、と思う。






 石段を上りつめれば春の月
 


 春の月人を頼みにしてをりぬ



 少年の中の混沌雪柳



 サイレンのかき乱しゆく雪柳


雪柳も、とても好きな花の一つだ。ベランダにも植えたが、毎年良く咲いてくれた。
雪柳の花を見ると、文楽の人形の顔を思い出す。
あの顔の、雪のような真っ白な色のせいもあるのだろうが、それよりも、雪柳の花の、自然の仕業とは思えぬような、細かな花のひとつひとつの精巧さが、文楽の人形の見事に作り込まれた精巧さに通じるような気がするのである。



20174e.jpg




 夕暮れて宙に貌ある白椿



 たんぽぽは地面にいること喜べり


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いつもご訪問頂きありがとうございます。 「俳句とエッセイ時々音楽」のブログ名を、「A Cup of俳句」に改名させていただきます。宜しくお願いいたします。

プロフィール

ネコヤナギ

Author:ネコヤナギ
俳句は一行詩。コンパクトな宇宙です。それと日々出会う物・事を気ままに綴り、ジャンルにこだわらない音楽のことも少し。俳句は1994年から書き溜めていたものを2017年1月から遡ってまとめました。
60代突入・主婦時々グラフィックデザイナー。在宅ワーカーです。
趣味は俳句・ガーデニング・音楽・デザイン。

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