9、10月蟋蟀 (2007)

蟋蟀のふと鳴きて涼しさに気づく

夜、やり残した家事をしていると、小窓からいきなり、りりりり、と蟋蟀の声がひと鳴き聞こえた。
その途端、いつもより今日は涼しくなっていることに気づいた。   あまりに暑い毎日に食傷し、機械的に家事をするばかりの日々で感覚が麻痺し、いくらか涼しくなっていることにさえ気づかなかった。
蟋蟀の声が、至近距離で、ひと鳴き。それで一挙に涼しさに気付いたのだ。

蟋蟀に混じる靴音角曲り



虫鳴けば闇の一角目覚め
をり



天の声地にこぼれ落つちちろ虫



蜘蛛走る壁の広さよ秋の夜




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秋晴れて建物たやすく解体す



木犀香十五の我を通過する



青空にひとつ柿の色割り込む



答えなきことばかりなり秋夕焼け



ひとつづつ物片付けていて秋の雨



真夜中に宮殿の如百合開く





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いつもご訪問頂きありがとうございます。 「俳句とエッセイ時々音楽」のブログ名を、「A Cup of俳句」に改名させていただきます。宜しくお願いいたします。

プロフィール

ネコヤナギ

Author:ネコヤナギ
俳句は一行詩。コンパクトな宇宙です。それと日々出会う物・事を気ままに綴り、ジャンルにこだわらない音楽のことも少し。俳句は1994年から書き溜めていたものを2017年1月から遡ってまとめました。
50代後半、双子座・A型・主婦兼グラフィックデザイナー。在宅ワーカーです。
趣味は俳句・デザイン・音楽・手織り。最近ホロスコープの奈落に足を突っ込んでいます。

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