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破魔弓

破魔弓
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本日の1曲/David Fray, Schubert: Moment Musicaux N°3



破魔弓を持てば涼しき額かな


神がどういうものなのか、誰も本当の事は知らない。

神に対する定義は人それぞれで、その大いなる代数に、色々な条件が盛り込まれる。
お国柄、お人柄、思想、体験、習慣、直感、感性、

しかし変わらぬものは、人の「願い」だ。

人の「祈り」だ。


どんなに人が願っても、世界の何処かでは戦いが無くならず、

3.11のような悲惨な天災も防ぐことはできず、

自分の身の回りからでさえ、様々な悲しいことを排除することはできない。


それでも人の「祈り」は後をたたない。
人の「祈り」は春が近づくと後から後から湧いて来るものの芽のように、誰にも止めることはできないのだ。


結婚式でさえ人前式で挙げた無神論者の知人が、
しかし車のお払いには行く。

そんな「割り切れなさ」こそが、生きるということなのではないだろうか。


「青嵐神社があったので拝む」池田澄子

こんな風な感覚が、現代の私達の大多数の「普通の感覚」ではないだろうか。

新年と言えば神社に行き、お盆と言えば仏教のしきたりで行い、クリスマスと言っては贈り物をする。

それは「雛祭り」や「子供の日」と同感覚の、「行事」なのである。

「軽い」と言えば「軽い」のかもしれない。
しかし根底にあるものは、皆同じものなのではないだろうか。

人々の「願い」、人々の「祈り」、

今年も息災でいられますよう、魂が平穏でありますよう、子供たちが幸せで、すくすくと育ちますよう、世界が平和でありますよう、

人力の及ばぬ大きな「未知数」の前に立ち尽くして、ただ一心に「祈る」。


破魔弓を持つと、その白さが、額の周りをこころなしか明るく、涼しくするようだ。

その白さは、未知の色であり、また人々の「祈り」の色でもあるのだろう。






破魔弓に空の面積広がりぬ



破魔矢持つ我の何処かにいる少年



破魔弓の月を真上に帰る道






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焚き上げの前の無言や初詣

初詣に行くと、いつもお焚き上げの前で、無言になる。
連れがいても、決まって暫く無言になる。

ぱちぱちと火の爆ぜる音と、体に伝わって来る何とも懐かしい暖かさに身をまかせて、
しばしその無言に浸かり切る。


そういえば、現代の生活の中では火を扱う機会も随分と限られてきた。
自分が小学校低学年の頃は、まだ教室では薪ストーブだったし、家は石油ストーブもあったけれど、祖母は練炭火鉢を使っていた。

久しぶりに見た「火」の前を、私はなかなか立ち去り難かった。

「火」というものは、隅々まで動詞で出来ている、と思う。

めらめらと燃え立っている炎も、小さく爆ぜている火の粉も、赤々と火照っている埋火も、すべてが動詞でできていて、ひと時も静止していない。


「火」は過去も未来も持っていない。

ただ「今現在」を、ひたすらに、赴くままに生きているのだ。





幾千の視線束ねている初日



去年今年温室効果ガスの中



寒菊に沈黙の彫り込まれた夜



洗うべきものの多さや寒の月



冬の雲慣れてゆかねばならぬ事



女客笑えば山茶花また散りぬ







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新年明けましておめでとうございます。
 
本年もまたどうぞよろしくお願いいたします。



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コメント

No title

遅ればせながら明けましておめでとうございます。
昨年は当ブログに足をお運び頂きありがとうございました。
今年は波乱のスタートとなってしまいましたが、本年もよろしくお願いいたします。

Re: No title

俊樹さん、コメントありがとうございます。

明けましておめでとうございます。

年末年始は大変な思いをされましたね。
病院が閉まってしまうというのが、一番不安ですよね。でも診てくれるところがあって、良かったです。

今日何気なく俊樹さんのブログを訪問して、偶然「父の日は遠い空からやってくる」を拝見しました。
ほんとに偶然だったんですけど、祖母の事を書いたので、なにかシンクロニシティみたいなものを感じました。不思議ですね。

今年もよろしくお願いします。
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お知らせ

いつもご訪問頂きありがとうございます。 「俳句とエッセイ時々音楽」のブログ名を、「A Cup of俳句」に改名させていただきます。宜しくお願いいたします。

プロフィール

ネコヤナギ

Author:ネコヤナギ
俳句は一行詩。コンパクトな宇宙です。それと日々出会う物・事を気ままに綴り、ジャンルにこだわらない音楽のことも少し。俳句は1994年から書き溜めていたものを2017年1月から遡ってまとめました。
60代突入・主婦時々グラフィックデザイナー。在宅ワーカーです。
趣味は俳句・ガーデニング・音楽・デザイン。

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