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躑躅/若葉


躑躅


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本日の1曲/Bonnie Raitt - Storm Warning


躑躅咲く全ての記憶掻き消して



高層ビルに棲みつく風や躑躅咲く



噴水の飛沫届きぬ躑躅かな



躑躅咲く月夜に伸びてゆく睫毛



躑躅咲く恋の結末皆似たり




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若葉

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若葉楽し風に搔き乱されゐても



すみやかに地平線へ若葉反乱す



やすやすとひと裏切りて若葉かな



熟睡し五指も伸びむと若葉の夜



額の絵の硝子に若葉静かなり



若葉燃ゆ閉じていた目を開くとき


去年5月のブログで、若葉の事を書いた。
樹はいいなあ、齢を取っていっても、毎年つやつやの若葉が茂って、人間もこうだったらどんなにいいかって。
外で知り合いに会って、「あら、お久しぶり、今年はまたご立派で美しい若葉でございますこと」なーんて言ったりして、その頃になると、体の不調も一旦リセットされて、だったらいいななどと、アホなこと書いていたんだけれど。
先日それを読み返していて、こう思った。

せめて、今年は自分なりに若葉を作ったらどうなんだ。

例えば、加速度で新しい事をするのが億劫になってきている。

ちょっと油断していると、「面倒モード」が蔓延するのだが、どんな面倒って、「時間がかかって大変だから」とか、「手間がかかって大変だから」とかって感じの面倒よりも、「どうやるのか調べるのが面倒」とか、「違うやり方でやるのが、何となく抵抗がある」って感じの面倒の方が、圧倒的に多い。

特に自分でも「怖い」と思うのが、「違うやり方でやるのが、何となく抵抗がある」ってパターンだ。
これこそ齢を取ったことの、まごうことなき証明なのではないだろうか。
逆に言えば、こういう感じがあまりない人は、齢を取っていても、若々しいのだと思う。

「普段やっているやり方でしか何かをやりたくない」というのは、行動パターンが自動化されてしまっているということだ。変化がなければ、速く終わる。
この「速く終わる」というのも、そもそもの元凶なのだ。
現代人は忙しい。「何事も速く終わらせたい」。能率最優先だったら、物事のやり方を変化させることや、観察や柔軟な対応は二の次になる。
そして同じことばっかり、さっさとやっているうちに、あっという間に齢を取ってしまうのだ。

しかし物事を速く終わらせたら、満足な日々を送れるだろうか。
そうは思えない。自分の事なのだけれども、能率的にやったところで、あまり満足感はあるわけではない。

やっぱり、「新鮮な気持ち」になれないと、どんなに沢山の事がやれても、何か空虚なものがついてまわる。
満足は明日にある。そんな気持ちでいつも過ごして来た。今日はとっても忙しかったけど、きっと明日には、満足がやってくるだろう。
要するに、明日という時間に、貸しを作って、生きているのだ。

ところが果たしてそんなものはめったにやってこない。
能率を図る、そもそもそういう意識から、満足というものはやってこないのだ。

確かにこの年になると、新しい事は億劫だというのも、自然の成り行きなのかもしれない。
しかしそこを押して、無理やりちょっと自分の座標を動かしてみると、おおーっという感じで、何かが開ける。
いきなりまっさらに新しい事は大変なのだけれど、普段やっている家事や仕事の中で、「新しいやり方」を試してみると、却って、色んなことを見直せて、気分一新になる。

例えば何をしてるかって、笑われてしまうような小さなことかもしれない。
御大層なことは一切していないのだが、動画つきのレシピのアプリを使い始めて、新しいメニューに挑戦するのが全然億劫で無くなったとか、ひとつのネットスーパーを選ぼうと、躍起になって、プラマイを比較していたのだけれど、ふと思いついて二つのネットスーパーを交互に使うとか。

何か自分のまっしぐらな思い込みとか信仰みたいなものが、ぽきっと音を立てて折れたりして、新しい道が出来ていて、すっと行ってみたら、なんだ近道じゃない、みたいな。

仕事でいつも使っている画像加工のソフトはフォトショップだけれど、写真をちょっとした絵のようにすることに特化した外国のフリー・ソフトをダウンロートしてみたら、案外悪くなかったとか。
こうした若い人だったら、何のことは無い水を飲むくらい容易いことが、還暦寸前ともなると、どうにも腰が重いものなのだ。

この頃本来の仕事以外に、自分のポートフォリオ用の自主制作をしているのだけれど、先月まで俳句の句集のブックデザインを多数制作した。
特に「新しい時代の句集のデザイン」を意識したので、モダンなものが多くなり、それもいいけれど、何か違う、もう少し柔らかいものを、作ってみようと思い出して、ここのところ試行錯誤している。

また自分の仕事のホームページのレンタルサーバーも変えたついでに、中身も色々更新したこと。
テンプレートをカスタマイズして作ってみているが、これがまた言うことを聞いてくれないことが多い。
もともとコーティングは大嫌い、苦手だから、サルに玉ねぎ、って感じで頭から湯気が出る。

息子に教わり、そんなのできないー!と敬遠していた「開発者ツール」というものを使い始めてみて「ホ~!これは便利」と感動。
そして、サイトの中の、「完成度がやや低い」と思われる作品を、沢山切り捨てたこと。
この「切り捨てご免」というのが、性格的に中々できないタイプなのだ。

また主婦だから、家事のやり方そもそもを変えてみるのも大きく気分転換になる。

忙しさを言い訳に、洗濯物をいつまでも家のあちこちにぶら下げていた。
深夜4時頃まで仕事、昼11時頃起床、という生活では、昼ちょいすぎにやっと洗濯物を干すわけだから、なかなか乾ききらなかったりする。それをもう面倒なので、夕方家に取り込んで、その後、家のあちこちに吊るしっぱなし、そして翌日の昼頃また仕上げに天日干し、などと気の長いことをしてた。しかも一昨日の分も何気にもう一度日に当てたいとか、洗濯物はいつも2日分ベランダに干す有様。昨日の分と一昨日の分をベランダに仕上げ干ししている間に、今日の分を洗う。
大きめのピンチハンガー4つとその他の服。さぞかし大人数の家と思われているかもしれない。

ことほど左様に新陳代謝の悪い洗濯物をぶら下げてあるせいで、家の中はなにか薄暗く、穴倉のように陰気になっていたのに、全く気がつかなかった。それに考えてみると、大量の衣類の出し入れで馬鹿馬鹿しくエネルギーを消耗していたのだ。

長雨の時のために風呂場乾燥機を付け替えたのに、惰性で普段は使わなかった。電気代の事も少し頭にあったし。
ふと思いついて、今日の洗濯ものはそもそも今日中に乾かせば、二日分の大量の洗濯ものを御大層に出し入れしていることはないのだ、と、その大きな無駄に気が付いた。追加の乾燥だけならコストもあまりかからない。

そして実行してみると、家にいることが何と気持ちいい事か、と思うほどに、せいせいしたのである。
もともとインテリアを工夫するのが大好きで、色々手作りなどしていたのに、なんかこの頃、どーでもよくって、ひたすら散らかっているのを片付けることのみに意識が集中していたし、あの大量の洗濯ものがあちこちの窓辺にぶら下がっていることで、光や視界を遮って、プチ鬱を増幅していたと言っても、言い過ぎではないかもしれない。

もちろん旅行やグルメも気分転換にいいだろうけれど、帰れば待っている普段の暮らし。
普段の暮らしの中で、「考え」を変えて、それを実行してみると、それはプチバカンスのように、気分を一新させてくれる。

色々なことの意識を少し新しくしてみると、齢を重ねていく自分にも、ささやかにではあるが、若葉が生えたような、そんな新鮮な気分になる。ストレッチで体が軽くなるように、意識も時々ストレッチしなくちゃ、としみじみ思った。

流れる水は腐らないって言うしなあ。






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コメント

No title

何時も俳句作りの参考にさせて頂いてますが、なかなか上達しません。

五月の兼題が、「青嵐」ですが、奮闘中で(笑)。

Re: No title

こんばんわ。コメントありがとうございます。
「青嵐」って、ビミョーな季語ですよね。
同じ風でも、「薫風」とか「若葉風」とかは、前提として「いいもの」って感じしますが、「青嵐」は青葉の頃の結構強い風のことなので、いいような、悪いような。
ここのところ風が強いですよね。
ベランダのゴミ箱は倒れ伏しているし、小さな植木鉢は転がってちゃうし、でも冷たい風ではないし、若葉青葉がキラキラしているので、まあ、いっか、みたいな。
(街住まいなので、ちょっと小規模な青嵐ですねえ、大自然の中の青嵐はもっと全然スケールの違う素晴らしいものかもしれません。)
自分が元気な時は、肯定的で、元気ない時は「んもうー」、みたいなとこですか。

なないろいんこさんの飼ってらっしゃる様々な動物や鳥達を絡めてみたらどうでしょう。
色々出かけられた時の印象の中から、ワンシーンを切り取ってもいいし、もっと普通の生活のワンシーンでも、結構よく思い出してみると、何かポロっと出てくるかもしれません。
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お知らせ

いつもご訪問頂きありがとうございます。 「俳句とエッセイ時々音楽」のブログ名を、「A Cup of俳句」に改名させていただきます。宜しくお願いいたします。

プロフィール

ネコヤナギ

Author:ネコヤナギ
俳句は一行詩。コンパクトな宇宙です。それと日々出会う物・事を気ままに綴り、ジャンルにこだわらない音楽のことも少し。俳句は1994年から書き溜めていたものを2017年1月から遡ってまとめました。
60代突入・主婦時々グラフィックデザイナー。在宅ワーカーです。
趣味は俳句・ガーデニング・音楽・デザイン。

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