4月 散る桜(2013)

光に風に桜一瞬分解す



花曇り水は桜の血肉なり



言いたいこと言ってしまえば散る桜



春星をゆっくりくぐる空路かな



春雷や日々の迷子になっている




20134a.jpg




たんぽぽのひとつひとつに太陽棲む



駅からの人次第に消え春の星



AKBのことなら話す春休み



花冷えに帰れば服が散乱す



忘れえぬ言葉憎めば若布増ゆ



菜の花に雨通過して昏く明るく





20134b.jpg

ランキング始めました。
応援お願いします。

にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ
にほんブログ村

いつまでも私の上の春の雲



春星や光年とは想像のつかぬ距離



皿洗う小窓をひととき春落日



水のなか食器ふれあう春ゆうやけ



春月が少し歪んで天窓に



怖れしもの一丸となり来る春の夢





20134c.jpg




春蝶か疑問符か目前よぎり



電柱少し曲がっておりぬ春の暮れ



春光背に子はネクタイと格闘す



寝静まる街はむらさき朧月



ハクビシンと我遭遇す暮春かな


ある日、自宅前の駐車場にいると、目の前をわけのわからない動物が横切った。
隣との境の塀の上を、猫よりは大きく、タヌキよりは小さな、私の脳の中に合致する情報イメージの全くない動物がサーっと歩いて行った。
こういう時って、頭の中が正直、空白になるのだった。
タヌキなら大体わかる、キツネだってこんなところでは遭遇しないだろうけど、わかる、猫なら言うまでもない。
しかし、かつて見たことのある、どんな動物とも、違っていたから、困った。
「目の迷い」とか「気のせい」とか、そんな理不尽な思いがやっぱり一瞬立ち上りかけた。
なんだかんだ言っても、現代人ほど、情報の刷り込みのない未知なものに出会うと、戸惑ってしまうのかもしれない。

主人に言ったら、それが今話題の、と言ってもみんなが困っていて話題の、「ハクビシン」だろうという。
そういえば、鼻筋のところに、まっすぐに白いラインがあった。
漢字で書くと、「白鼻芯」あるいは「白鼻心」だそうで、なるほどと思った。

人の住居の天井裏などに棲んで、生ごみを荒らしたりするらしい。
近所で夜、天井裏でガサゴソ音がするという話を聞いたから、そいつかもしれない、ということだった。
実家の母の住むマンションでは、夜のうちに生ごみを出しておくと、朝までに夜行性のハクビシンに散らかされてしまうので、朝になってから出す、という規則までできた。
畑の作物なども荒らしてしまうそうで、色々悪さもするのだが、敏捷なわりに、顔の表情は、あんまり憎めない、なにか「のっ」とした感じなのだ。

その「のっ」とした感じと、我が反応の間の抜けた空白と、「暮春」という季語が、やけに映りが良いと思った。

しかし、「ハクビシン」ごときで頭が一瞬真っ白になるというのなら、宇宙人に遭遇してしまったら、どんな事になるやら....
そしたらさすがに季語は「暮春」ではすまないだろう。




ぶらんこや空を抱いては突き放し



春暁やまだ西空に月を抱き



だいじなこと後回しにして朧かな





20134f.jpg


ランキング始めました。
応援お願いします。

にほんブログ村 ポエムブログ 俳句へ
にほんブログ村


























スポンサーサイト

お知らせ

いつもご訪問頂きありがとうございます。 「俳句とエッセイ時々音楽」のブログ名を、「A Cup of俳句」に改名させていただきます。宜しくお願いいたします。

プロフィール

ネコヤナギ

Author:ネコヤナギ
俳句は一行詩。コンパクトな宇宙です。それと日々出会う物・事を気ままに綴り、ジャンルにこだわらない音楽のことも少し。俳句は1994年から書き溜めていたものを2017年1月から遡ってまとめました。
50代後半、双子座・A型・主婦兼グラフィックデザイナー。在宅ワーカーです。
趣味は俳句・デザイン・音楽・手織り。最近ホロスコープの奈落に足を突っ込んでいます。

最新コメント

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR