7,8月 熱帯夜 (2011)

通り雨しずく痛くて盆太鼓



フェンスより百合が顔出す木陰かな



提灯が照らす転ぶ子も踊る子も



豪雨過ぎて水たまりの空鮮烈



熱帯夜逃げる夢からやっと醒め




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バーゲン出て惑星大暑に歪みおり



垂れ幕の如き炎天正午なり



風鈴の捩れて戻る晩夏かな



朝の雷空駆け巡る素足かな 



涼しさの川の一艘の船となる



涼しさにほどける如く夕暮れぬ





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この年は東日本大震災があった。
これは後から書いている文章なのだが、この年に起きた未曽有の大災害について、その時私はなんら文章にするような気持ちにはならなかった。

後にYou Tubeにアップされた津波の動画を見て、驚愕した。
義理の叔母が釜石に住んでいた。高台だったため、あわやのところで家族皆何を逃れた。
だが海岸に少し近い方にあった、息子の経営していた歯医者の小さめのビルが、津波の後、全く違うところに流されていたのを写真で見た。水の力の底知れぬ恐ろしさを思った。

これも後のことになるけれど、俳句の月刊誌で、正木ゆう子と片山由美子が対談している中で、片山由美子は当事者ではない自分が、大震災について、俳句にするような気持になれなかった、と言うのに対して、正木ゆう子は自分のような立場だからこそ、発信しなくてはと思う、というようなことを言っていた。
ふたりの言葉の違いが印象に残った。

でも結果は正反対でも、同じ誠実なのだ、と私は思った。






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お知らせ

いつもご訪問頂きありがとうございます。 「俳句とエッセイ時々音楽」のブログ名を、「A Cup of俳句」に改名させていただきます。宜しくお願いいたします。 また、当ブログ内に埋め込んでいた音楽配信動画のうち、違法にアップされたものは削除いたしましたが、公認されているものも色々ありましたので、再度少しづつ載せていきたいと思います。ジャズ・ロック・クラッシック、ジャンルは問いませんが、心に沁みるアコースティックなものをコラボ。

プロフィール

ネコヤナギ

Author:ネコヤナギ
俳句は一行詩。コンパクトな宇宙です。それと日々出会う物・事を気ままに綴り、ジャンルにこだわらない音楽のことも少し。俳句は1994年から書き溜めていたものを2017年1月から遡ってまとめました。
50代後半、双子座・A型・主婦兼グラフィックデザイナー。在宅ワーカーです。
趣味は俳句・デザイン・音楽・手織り。最近ホロスコープの奈落に足を突っ込んでいます。

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