4月 初桜(2010)

さくら幽か一輪二輪昏れ始む



初花にひととき雨が雪となり



初桜子のうたた寝に毛布掛け



愛の日のあまりの遠さを初桜




20104a.jpg




枝垂れ桜ふかぶかと闇ふところに



いつの間に桜咲き子は若者に

桜の木の横を通りかかると、一枝につきほんの一輪か二輪、花が開いていた。
そこへ細い針のような雨がかかっていたのが、信じられないことに淡雪になった。
寒いとは思っていたのだが、「花に雪」とは。  
こちらの方は温かいので、目のあたりにしたのは初めてのことだ。
ほんの少しの桜に、ほんの少しの雪がかかっているのは、たとえようもなく美しかった。

色々な事が怒涛のようにあって、心が疲れ切っていた。
知らないうちに桜は開花し始め、知らないうちに子は若者になっていて、
知らないうちに私はすっかり年を取っていた。

これではまるで浦島太郎ではないか。

一体私は何をやっているんだろうなあ。

必死でやってきた。でも浦島太郎は竜宮城で遊んでいたのだ。
ならばどちらにしても結果は同じじゃないか。

美しいものを見ると、人間あまり建設的な方へ気がいかないような、そんな気がするのだった。



菜の花の黄の波揺れて放心す



夕風が菜花掻き乱し人恋し





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いつもご訪問頂きありがとうございます。 「俳句とエッセイ時々音楽」のブログ名を、「A Cup of俳句」に改名させていただきます。宜しくお願いいたします。

プロフィール

ネコヤナギ

Author:ネコヤナギ
俳句は一行詩。コンパクトな宇宙です。それと日々出会う物・事を気ままに綴り、ジャンルにこだわらない音楽のことも少し。俳句は1994年から書き溜めていたものを2017年1月から遡ってまとめました。
50代後半、双子座・A型・主婦兼グラフィックデザイナー。在宅ワーカーです。
趣味は俳句・デザイン・音楽・手織り。最近ホロスコープの奈落に足を突っ込んでいます。

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