3月 菜の花(2003)

葉牡丹の螺旋弛んでぼんやりし



少年の瞳はまだ甘きヒヤシンス



ブランコに歪み迫りて春の空



虫ほどの飛行機刺さる春の雲



厚くなりし日向の帯に沈丁花





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春昼のマネキュア乾くまでの無心



水仙につめたき洗い髪ほどく


水仙というと思い出す、飯島晴子の短文がある。

「実物を見る強み、弱み」より抜粋

都会で切り花や花壇のすいせんしか知らなくて、旅行などしてたまたま野生のすいせんに出会うと、だれでも感激して、これこそ俳句にしなければと思い込む。
すいせんの咲く岬には、よく海の方を向いて墓が並んでいたりする。
野水仙と海女の墓の前を目をつぶって通るのは、俳人としてはつらいことである。
だが、こういう場合はたいてい、その光景の説明にすぎない、類型的な句になりやすい。
遠いところへ出かけて、現実に見たすばらしいすいせんより、自分の中にいままでたまっている平凡なすいせんの方が、心を打つ俳句になることが多い。
実物を見ることには、強みと弱みの両面がはたらくということである。



椿空から降るよに咲いて空虚な日



子育てばわが身空洞椿落つ



菜花乱れ列車小さく遠ざかる



菜の花や丘人体の如起伏して




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いつもご訪問頂きありがとうございます。 「俳句とエッセイ時々音楽」のブログ名を、「A Cup of俳句」に改名させていただきます。宜しくお願いいたします。

プロフィール

ネコヤナギ

Author:ネコヤナギ
俳句は一行詩。コンパクトな宇宙です。それと日々出会う物・事を気ままに綴り、ジャンルにこだわらない音楽のことも少し。俳句は1994年から書き溜めていたものを2017年1月から遡ってまとめました。
50代後半、双子座・A型・主婦兼グラフィックデザイナー。在宅ワーカーです。
趣味は俳句・デザイン・音楽・手織り。最近ホロスコープの奈落に足を突っ込んでいます。

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