2月 雷門 (2003)

ビー玉の影赤に緑に冬畳



シクラメン冬ゆふぐれの音も無き



スーパーの鏡無慈悲やマフラー巻く



気がかり多く大根切れば全き円



立春の中身飛び出す子の太巻き





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アリソン・クラウス(Alison Krauss)Windy City(2017)よりDream Of Me 」





着ぶくれて夢うやむやな四十路かな


子供が7歳・・・だんだん来るのである。
子供は育つ・・・それで、自分はどうしたの?

子供は育ったけれど、自分の夢は育たなかった。
それはそうである。まあ、普通は。
1日というのは24時間しかないのだし、人より10年遅く結婚生活や子育てを始めたのだから、それだけだってなかなか大変だった。

今までは忙しさのあまり、先へ先へと押しやっていたから見ないですんでいたものが、子供が小学校へ行くようになって、ふっと湧いた空白の時間に、突如として現れる。
それはまるで洋服ダンスの奥から救出された古ぼけたコートのように、埃っぽく、毛玉だらけで、くたびれている。

私はそれを少しづつ、少しづつ、日に干したり、ブラシをかけたり、何とかまた着られるように手を入れ始める。
でもわからない。再びこのコートを着て歩く時が来るのかどうか。

第一サイズが合わないだろう。
それから、もうこの色は派手ではないだろうか?
デザインだって、今の流行とはいえない。

あの時から止まっている自分の夢は、今の自分に果たしてぴったりくるのだろうか。

一体何から始めたらいいのだろう。
一体どこから私というものを、もいちど始めたらいいのだろう。 



ものの芽の如く持ちたし夢いくつ



冬晴れに人の影濃きホームかな



あの窓この窓布団干して梅少し



老犬の白黄ばんでおりぬ冬麗



触れし芽の硬きいのちやチューリップ



塗り絵する子の睫毛まっすぐ冬麗



夕空に梅紛れ入る不安に似て



梅満開ひかり枝を登りて空へ




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若芽水に放ちて思い出したきこと



紅梅に夕焼けほのと残りをり



春風に花皆圧される放心す



トラックの荷台も温し春の土



着信音変え待てば来ぬ電話春ゆうぐれ



春寒の雷門にひとは細かき(浅草)



春寒し仲見世縦横ひと流る



仲見世で子にちさきもの買う春寒し



子を中に座る私鉄や梅過ぎぬ




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いつもご訪問頂きありがとうございます。 「俳句とエッセイ時々音楽」のブログ名を、「A Cup of俳句」に改名させていただきます。宜しくお願いいたします。

プロフィール

ネコヤナギ

Author:ネコヤナギ
俳句は一行詩。コンパクトな宇宙です。それと日々出会う物・事を気ままに綴り、ジャンルにこだわらない音楽のことも少し。俳句は1994年から書き溜めていたものを2017年1月から遡ってまとめました。
50代後半、双子座・A型・主婦兼グラフィックデザイナー。在宅ワーカーです。
趣味は俳句・デザイン・音楽・手織り。最近ホロスコープの奈落に足を突っ込んでいます。

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