7.8月ミニトマト(2002)

ミニトマト一個色づき夏孕む



子が眠る走る姿で星月夜



太陽に真向かいて静謐白ダリヤ



子の髪を洗えば柔し七夕や



Tシャツの色褪せやすし雲の峰





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凌霄花手足真黒き子が帰る



朝顔の淡きが宙にまだ眠し



怪獣のフィギアが並び夏の月



炎天に我が影濃きをふと見つめ



七夕に竹を担いで風運ぶ


七夕飾りに、ぜひ本物の笹を使いたいと思った。
見通しが悪く、物騒な感じだったからだろうか、近所に、いつもあまり人気のない小さな公園があった。
隅の方が少し崖になっていて、公園内なのか、そうではないのかはっきりせず、そこが竹藪のようになっていた。
子供と二人でそこに行ってみると、いい塩梅に誰もいなかった。
笹の一本くらい貰って行っても誰にも咎められなそうだったので、花バサミを持って行ったのだが、そんなもので切れるのは、ほんの枝先だということまでは、考えられなかった。

すると
公園の手入れか何かをしていた人かもしれない、奥から作業着を着た中年の男性が出てきた。
うわー、まずいことになった、と思っていたら、「どうしたの」と話しかけてくる。
「いえー、あのー、そのー、」ともじもじしていたら、子供と一緒だし、竹藪のような所でうろうろしているので、ぴんときたらしく、「竹が欲しいなら、1本切ってやろうか?」と言うではないか!
ここぞとばかりにお願いして、リビングの天井に触るような大きな竹を切ってもらい、子供と二人で、大満足で帰宅した。

あの時、竹を担いだ時の感触が忘れられない。
竹は柔らかな風を、しかしたっぷりと含んでいたので、思わぬ抵抗があった。
うかうかしていたら、、風に吹かれて、よろけてしまいそうだった。
それでも、その空気抵抗をコントロールしながら竹を担いでいくのは、ただそれだけのことがとても嬉しかった。
こんな体験は初めてだった。

もしも鳥だったとしたら、あの翼というやつは、初めのうちは案外使いこなすのが難しいものなのかもしれない。
とりとめもなく、ふとそんなことを思ったのを、覚えている。



夢まだ濃くて朝顔の開くとき




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食器棚開ければここも大暑かな



子のピアノまだ音涼し青葡萄



バックミラーの夫の眼が好き雲の峰



手花火の色に次々顔染まる 



仕掛けては人も花火の如く散り



子の肩の細きを抱いて花火見て





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干しては乾き干しては乾き夏



子の髪にチョコパフェ付くや入道雲



水蜜糖喉走り夜の手足伸ぶ



木下闇塑像の如く百合立ちぬ



無意味に過ごし夾竹桃の白痛し




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お知らせ

いつもご訪問頂きありがとうございます。 「俳句とエッセイ時々音楽」のブログ名を、「A Cup of俳句」に改名させていただきます。宜しくお願いいたします。 また、当ブログ内に埋め込んでいた音楽配信動画のうち、違法にアップされたものは削除いたしましたが、公認されているものも色々ありましたので、再度少しづつ載せていきたいと思います。ジャズ・ロック・クラッシック、ジャンルは問いませんが、心に沁みるアコースティックなものをコラボ。

プロフィール

ネコヤナギ

Author:ネコヤナギ
俳句は一行詩。コンパクトな宇宙です。それと日々出会う物・事を気ままに綴り、ジャンルにこだわらない音楽のことも少し。俳句は1994年から書き溜めていたものを2017年1月から遡ってまとめました。
50代後半、双子座・A型・主婦兼グラフィックデザイナー。在宅ワーカーです。
趣味は俳句・デザイン・音楽・手織り。最近ホロスコープの奈落に足を突っ込んでいます。

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