1997/02/09
星月夜(1996~1998)
子は眠り玩具散らばる星月夜野の馬の瞳は柔らかに鱗雲(動物公園)
サルビアや観覧車降り地踏みしめる
やっぱり駄目なのだ、観覧車というやつが。
高所恐怖症なんだから、乗らなければ良かったんだけど、乗ってしまった。
結果が予想されるので、すごく大きなものにはそれまで乗ったことがなかったんだけど、子供もいるし、チャレンジしないと何か後ろめたいような、つまらないような。
しかし、それが甘かった。
主人も私ほど過敏ではないが、やはりあまり高いところは気持ちのいいものではないらしい。
子供はといえば、まだ2歳なので、あまり状況はわかっていないようだ。
後悔先に立たず!
いよいよ高くなってくる観覧車の中で、いよいよひきつってくる両親の顔を尻目に、狭いところに閉じ込められたのが気にいらなかったのか、なんと息子は観覧車の狭いベンチの上で、ドンドンと足を踏み鳴らして、暴れ始めたではないか!
観覧車は振動でグラグラと木の葉のように揺れる・・・。
主人は「うわー、やめろー、やめろー」とか言いつつ息子を必死で抱きとめてなだめるのだが、なぜか普段大人しい息子がなかなか機嫌が直らない。
やっとのことで、観覧車から降りられた時には、子供だけが元気いっぱいで、大人達は真っ青な顔をしていたに違いない。
足の下に踏みしめた土の感触が、この時ほどありがたかったことは無い。
蓮の花覗けば呑まる我も子も
検診の母皆若しカンナ咲く

やはらかに藍の闇降り無花果喰ふ
梨喰ふや人声に耳澄ませをり
さくら咲く空の下ちさき子の歩幅
シャボン玉円し子の夢ひっきりなし
花の下虫の如くに人集まる
万緑に立てば小さき子の帽子

水仙束ねられ皆歌いをり
子の問いの切りなき家路冬木立ち
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